「わがままな 王様運転 それあおり」「曲がり角 見通し悪けりゃ 止まりましょう」――。藤井聡太二冠と同郷の警察官が、事故防止のメッセージを記した大きな将棋の駒をつくり、署で展示している。
考えたのは愛知県警中村署交通課の警部補、富永多加央(たかお)さん。同じ瀬戸市出身の藤井二冠が7月中旬に「棋聖」を獲得したころ、標語を考え始めたという。駒は30センチほどの大きさで、画用紙で作り、駒の名を筆書きした。同僚と協力して手作りし、8月から中村署の玄関近くにつり下げた。
標語は、王将と角行にちなんだ冒頭の二つを含め、全部で九つ。署管内の名古屋市中村区で多発する二輪車事故と飛車をかけた「飛び出るよ 車の脇から 二輪車が」も自信作という。
県警によると、県内の今年の交通事故死者数は11月9日現在の暫定値で129人と全国最多。無事故・無違反の願いを金将の標語「ドライバー みんなで目指そう ゴールド免許」に込めた富永さん。「1手2手先を読んだ運転」と、「一歩一歩の心がけ」が大切と話している。(山下寛久)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル